住宅リフォームの支払いは現金とローンどちらが得なのか?

住宅リフォームの支払いは現金とローンどちらが得なのか?

住宅リフォームに必要な資金額はリフォーム内容によってまちまちですが、大規模なリフォームではリフォーム費用の総額が1,000万円を越してしまうこともあります。

このような多額の費用を支払う時には現金とローンどちらが良いのか、たとえすべてを自己資金で賄えるとしても「お得なのはどちらなのか」と考えてしまうことでしょう。

住宅リフォーム費用の支払いは金利分を払わなくて済む現金がお得なのか、税控除を使えるかもしれないローンがお得なのかご紹介します。

【目次】住宅リフォームの支払いは現金かローンか?
  1. 支払い方法で損得があるのか?
    1. ローンを利用したときに使える制度とその内容
    2. 現金でリフォームしたときに使える制度とその内容
    3. 支払い方法に関係なくもらえる助成金
    4. 支払い方法の割合
    5. 現金で支払いするケース
    6. ローンを組むケース
  2. まとめ

支払い方法で損得があるのか?

現金とローン、支払い方法は異なりますが、リフォームにおいてはどちらを利用してもお得になる助成制度が国や地方自治体で行われています。

ローンを利用したときに使える制度とその内容

リフォームローン、または住宅ローンを利用した時に使える減税制度は以下の通りです。

住宅ローン控除

住宅ローンを利用してリフォームを行った場合、耐震基準を満たすための改修、バリアフリー改修、省エネ改修等、住宅ローン控除の要件を満たすリフォームであれば、年末のローン残高のうち1%分の所得税が10年間控除されます。

所得税控除

ローンを利用してリフォームを行った場合、年末ローン残高の1~2%が所得税から控除されます。対象となるのはバリアフリー改修、省エネ改修、同居対応改修です。

現金でリフォームしたときに使える制度とその内容

現金でリフォームしたときにも、ローン利用時と同じように対象となる税控除がいくつかあります。

所得税控除

所得税控除の対象となるリフォームを行った場合、200~250万円を限度として、工事費用の10%が1年だけ所得税が控除されます。対象となる工事は、耐震改修、省エネ改修、バリアフリー改修、同居対応改修です。

現金・ローンどちらでも受けられる税制優遇

減額の対象となるバリアフリー改修や省エネ改修を行ったことを市町村に申告すると、翌年の固定資産税が3分の1に減額され、さらに耐震改修であれば2分の1に減額されます。

支払い方法に関係なくもらえる助成金

支払い方法に関係なく、自治体からもらえる助成金もいくつかあります。

耐震改修やエコリフォーム、断熱リフォームなど一定のリフォームは、ほとんどの自治体で5~30万円ほどの助成金が用意されています。

しかしこういった助成金は毎年変更されるものが多いため、リフォーム前に「助成金はないだろうか」とお住まいの自治体窓口に問い合わせてみましょう

支払い方法の割合

このように、現金とローンどちらを選んでもそれぞれにお得な制度があるのですが、実際にリフォームを行った人は現金とローン、どちらを利用して支払いをしているのでしょうか。

リフォーム推進協議会が発表した「平成27年度第13回 住宅リフォーム実例調査」によると、マンション・戸建てどちらの場合にも75%以上の方がリフォーム資金を全額自己調達しているという結果が出ています。

さらに現金とローンの両方を利用しているのは8%弱、すべてローンが約4%となっており、リフォームにおけるローンの利用者はかなり少ないということがわかります。

しかも全額現金でリフォームしている人の工事費用平均は400~500万円となっており、高額の工事費用であってもすべて現金で支払う人が多いようです。

どのようなリフォームでローンを利用しているのか

ローンを利用してリフォームしている場合には、どのようなリフォームを行っているのでしょうか。

戸建ての場合には、リフォーム費用が高額になる「増築・減築」のときにローンが利用されています。

また、リフォームローンを利用している年代は30代以下に多く、住宅ローンが残っている中でリフォームローンを利用する人も多いようです。

費用の一部をローンで支払う時の例

リフォーム費用の支払いは、契約時に手付金として工事代金の一部を支払い、工事が完了した時点で残金を支払うという方法が一般的です。

リフォーム費用が多額となり工事が長期間に及ぶ場合には、新築の際と同じように中間金を支払わなければいけないこともあります。

費用の一部だけをローンにする際には、手付金や中間金を現金で支払い、残りの工事代金はローンにするというように支払うこともできます。

現金で支払いするケース

窓を2重サッシにする簡単な断熱リフォームや、ガスレンジからIHクッキングヒーターへの交換、トイレの交換といった少額のリフォームは殆どの人が現金で支払っています。

その他一部防音、防犯、バリアフリー、手すりの設置などは比較的工事費用が安価ですから、こちらも現金での支払いが多いようです。

一方、リフォーム費用が高額となる工事でも、住宅設備の変更、内装改修、断熱リフォームなど「新築時から必要となることがわかっていたリフォーム」は現金での支払いが多くなっています。

マイホームを所持している方は、10年20年先のリフォーム費用のことを考え、毎月少しずつリフォーム資金を積み立てています。そのため数百万円という単位であっても、現金で支払うケースが多いようです。

しかし、急なリフォーム工事で手元にある現金では支払いがぎりぎりになってしまうときには、むりをせず一部ローンを利用して支払ったほうが良いでしょう。

ローンを組むケース

「支払い方法の割合」で説明した通り、リフォームでローンを組むケースはとても少なくなっています。

しかし、次のような場合にはローンを利用してリフォームしたほうが良いでしょう。

1.生活に支障をきたす住宅の損傷があるのにもかかわらず現金が用意できないとき
2現金にゆとりはあるが、ローンによる税制優遇を受けたほうがお得なとき

まず1番の緊急でリフォームが必要になってしまったときは、「ローン額を大きくしすぎないこと」「月々無理のない支払いにすること」を念頭においてローンを組みましょう。

税制優遇を受けるためにローンを組むときには、「金利と税控除額」を良く照らし合わせ、本当にローンによる税控除がお得なのかを判断しなければいけません。

ローンを組んで損をしてしまうケースを見てみましょう。例えば金利4%のリフォームローンを500万円借り、返済期間は5年間としたときの金利は合計でおおよそ52万5000円となります。

リフォームによる税控除では、年末時点でのローン残高から1~2%の額を所得税から控除しますので、同じ条件で1月に借りたローンは初年度12月末には残高400万円、その1%は4万円ほどです。

1年で約100万円ずつ残高が減少していきますので、それにあわせて3万、2万、1万といった風に税控除額は少なくなっていきます。これを合計する大体10万円ですから、現金支払いよりも金利分の負担が増えていることになるのです。

ローンによって損をしないよう、自分の場合には現金とローンどちらがお得なのか、しっかり計算しておきましょう。自分で計算することができないという方は、住宅ローン控除などを利用できるか等、金融機関やリフォームを依頼する業者によく相談してみましょう。

まとめ

リフォーム資金はローン・現金どちらでも支払うことができますが、多くの場合は金利負担のない現金で支払った方がお得になるでしょう。

リフォーム資金として積み立てている現金があれば、それを利用してリフォームすることで、ローンの金利分を支払うことなく国や自治体から助成金を受け取ることができ、さらに税控除もうけられます。

しかしローンを利用しても同じく助成金や税控除を受けることはできますので、支払いに不安があるときには金融機関やリフォーム業者とよく相談し、無理のない返済計画を立てた上で資金を借りてリフォームを行いましょう。