外壁(外装)リフォーム業者の選び方と比較のポイント

外壁(外装)リフォーム業者の選び方と比較のポイント

家などの建物は新築から10年を目安に、まず外壁の塗装や屋根の塗装のメンテナンスが必要になってきます。屋根や外壁は常に雨ざらし日さらしの状況ですので、劣化はどんどん進んでしまいます。そして、大切な家を長持ちさせるには実は外部のメンテナンスがとても重要なのです。

外壁の塗装をすると言ってもどこに頼めばいいのかわからない人は多いと思います。家を建築した工務店やハウスメーカーのアフターメンテナンスに依頼をすれば、安心かもしれませんがハウスメーカーの工事は金額が高いイメージがあります。

また、飛び込みで訪問販売のように見ず知らずの業者が塗装を進めてくることも多いでしょう。失敗しないメンテナンスをするために、外壁塗装を依頼する際の業者の選び方や、見積もりを比較する際のポイントを知っておきましょう。

業者選びのポイント

外壁塗装を請け負う業者は何種類かにわけることができます。それぞれの業者の特徴や仕組みはどのようなものなのでしょうか。

大手と地元密着業者の違い

大手ハウスメーカーで家を建てた場合は10年間の保証がついていることがあります。だいたい10年の目安の時期にハウスメーカーの方から、外壁塗装を進めてくるようです。そして言われるがまま見積もりをして、工事を依頼してしまうと高額な場合が多いのです。

ハウスメーカーがどうしても高額になってしまうのには、CMや広告などの宣伝費のような経費がかかるため、顧客への単価は高い設定になっています。大手なので、施工は信頼できるかもしれませんが、実は実際に工事を行っている職人は大手ハウスメーカーの社員ではなく、地場の職人なのです。

地元密着業者は地域で仕事をしてきている会社ですので、悪徳なことをしたり、高額な見積もりを出したりはしません。なぜなら、地元で悪い評判がでてしまうと、たちまち仕事が入ってこなくなり、経営が立ちいかなく可能性があるからです。

地元密着業者が例えばリフォーム会社だった場合、実際塗装の作業をするのは下請けの職人です。リフォーム業者や工務店は元請けという立場で、さまざまな工事を下請け業者に依頼して取りまとめています。

金額的に一番安くなるのは直接塗装屋に依頼することのように思いがちですが、リフォーム業者を通した方が安くなる場合もあります。なぜなら、塗装屋が直接仕事をこなしてしまうと、下請けの仕事が回ってこなくなったりするのです。

塗装屋が営業活動をできればいいのですが、そのような態勢が整ったところは少なく、一人親方で仕事をしているような職人にとっては、工務店やリフォーム業者の下請けに入った方が安定して仕事がまわってくるから安心なのです。

このように、大手ハウスメーカーに依頼をしても地元密着業者に依頼をしても、施工を実際行うのは地場の職人たちですので、金額を安く抑えたい場合は地元密着業者に依頼をするのがおすすめです。

しかし、大手ハウスメーカーによっては保証期間内に他社で外壁塗装工事した場合、保証が効かなくなるというメーカーもあるようですので、よく話を聞き、金額を比べたうえで値引き交渉をして大手に依頼をするのも手かもしれません。

また、大手だからといって安心できない部分も実際にあります。大手の下請けに入ってる業者は安い単価で工事を請け負っている場合も多く、そのような業者に依頼をしてしまうと、職人に手抜きをされる恐れがあります。

外壁塗装の工事は定価がなく、金額の内容がわかりにくいものです。塗料の提示が見積書にあっても、それが妥当なものなのか、安価なものなのか一般の人は判断しかねます。

また、いい塗料を使うと見積もりに表示されていても、塗料を薄めて使用されたり2度塗る工程を1度塗りに省かれたりすることもあります。

仕上がっても見た目にはさほど変わりはなく、わかりにくいものですから見積もりを出してもらった際は、担当者によく話を聞き、少なくても2つの業者から見積もりをとって内容を比べてみることが大切です。

リフォーム業者と工務店の違い

リフォーム業者も工務店もその会社の規模によって形態はさまざまです。地元で信頼を得ながら、紹介や地域の方からの仕事を請け負っているようなリフォーム会社は多額の広告宣伝費をかけたりしませんので、良心的な価格で対応しているところが多いです。

リフォーム専門業者はプランニングや提案をしっかり行い、工事の管理や現場の監督をしながら様々な工事に対応しているケースが多いです。

親方がもともと大工で、自分でも工事をしながらいろいろなリフォームを請け負っている工務店と、多数の社員をかかえて営業担当者や現場監督といった役割を決め、さまざまな対応をしている大手の工務店とでは価格も対応力も異なります。

大きな工務店は営業担当者と接する機会が多く、職人はどんな人かわかりづらかったりしますが、小さな工務店の場合ですと、職人との距離が近くなったりします。作業をする人間の顔が見えている分安心できる場合もあるでしょう。

しかし、小さな工務店の場合はプランニングや提案力に欠ける場合があったりもするので、どのような業者に依頼するかは担当者の人柄や、会社の対応力、そして価格などを見て総合的に判断するのが賢明です。

悪質業者の手口に注意

リフォームの悪徳業者で一番多いのが外壁塗装の業者と言えるかもしれません。なぜなら、外壁というのは家の中に入らなくても外からの目視でだいたいの現況が判断できるからです。

悪徳業者は外から外壁の様子をみて、この家がそろそろ塗装の時期だと判断したら突然訪問してきます。そして、外壁の劣化状況を大げさに伝え、「今すぐにでも塗装を施さないと雨漏れが起こり、水が構造躯体にまで染みて柱が腐って危険です」など不安を煽ります。

こまかな測量もせず、だいたいの大きさや㎡数で単価を伝え、すぐに契約を進めて考える暇を与えません。悪徳業者が他府県の会社の場合、交通費などの経費も上乗せされているうえ、工事が始まると追加工事を催促し最終的には法外な金額を請求してくるケースも少なくありません。

ひどい業者になると、突然訪問してきて言葉巧みに家の中に上がり込み、契約書に印鑑を押すまで何時間でも粘るという手口もあるほどです。特に高齢の一人暮らしのお宅などは、決して家の中に入れてはいけません。

また悪徳業者は屋根に昔の太陽熱温水器や、瓦の滑り止めなどが施されているのを見て、この家は騙されやすい、押しに弱いなどと判断して訪問してくる場合があります。

断ることが苦手でしたら、無料点検を勧めたり不安を煽るようなことを言う業者はインターホンで断るのがベストです。もし、玄関先まで入ってきても今来客中だとか、知り合いに業者がいるなどと言って早い段階で追い返すようにしましょう。

悪徳業者は金額が高いだけではなく、塗装の工程が2度塗りのところを1度で終わらせたり、質の悪い塗料を使ったり、さらには塗料を薄めたりします。外壁塗装をする場合は足場を組むのが一般的で、さらに塗料が飛散しないように足場にシートをかぶせます。

シートがかかると中でどんな作業をしているかわかりづらくなりますから、見積もり通りにことが進んでいるか確認もしにくく、手を抜かれることも見抜けません。いきなり訪問してきて、すぐに契約を催促するような業者は悪徳業者かもしれないと疑うことが大切です。

外壁塗装を依頼する場合、建築をした業者のほかにも地元のリフォーム会社や工務店など数社に依頼をし、塗料について詳しく説明があるか、近隣への配慮はちゃんとしているか、そして金額は妥当かなどを見比べ、判断をするようにしましょう。

また外壁塗装の際は色を決めることにとても悩みがちです。現在の家を写真に撮って、塗り替えた場合の画像を、パソコンで加工してくれるようなサービスをしている業者もありますので、総合的に判断をして信頼できる業者を選ぶようにしたいものです。