リフォームローンの選び方は?年数や金利などのポイント

リフォームローンの選び方は?年数や金利などのポイントについて

住まいのリフォームは、ドアの交換やサッシの交換などの小規模なものから、間取りの変更や増築などリノベーションと言われるような大規模なものまでさまざまあります。

築年数が経過した住宅は「間取りを変えたい」「増築したい」「トイレが壊れた」など、リフォームしたい箇所も増えてきます。部分的な小規模工事もまとめてリフォームするにはまとまったお金が必要になりますが「一度に現金で払うのは難しい」と資金繰りに悩む人も多いのではないでしょうか。

そこで考えたいのが「リフォームローン」。言葉通りにリフォーム工事で使えるタイプのローンですが、住宅ローンとは違った点も多々あります。選び方や返済期間、金利など知っておきたいポイントについてお話ししていきたいと思います。

リフォームローンの選び方

住宅ローンとの違い、そして借り入れ年数や金利について見ていきましょう。

住宅ローンとリフォームローンの違いとは?

「ローン」と聞くと「住宅ローン」を思い浮かべる人が多いと思いますが、リフォームローンの特徴と比較していきます。

住宅ローンの特徴

住宅ローンは一般的に、新築住宅や中古住宅などの住まいを購入するときに利用されるものです。「家を買う」ためには、かなりの費用が必要ですが、現金で一度に支払える人は少ないのが現状です。そこで、多くの人が住宅ローンを利用するわけです。

住宅ローンの借入金は額が大きいので、長い年数をかけて返済していきます。そのため、返済期間の設定は最長で35年と長くなるのが一般的です。

金利もリフォームローンと比べると低く設定されています。

ただ、借入金が大きすぎるため担保が必要。担保となる不動産や返済する人の収入、職業、健康状態などを厳しくチェックされます。審査基準も細かい点が多く、審査に通過しない人も多いです。さらに、結果が出るまでの期間が長いのが特徴です。

リフォームローンの特徴

住宅ローンの借り入れ金額と比較すると少ないので、担保が不要なケースが多いです。また、返済期間も短めに設定されています。審査基準は住宅ローンと比べると緩く、審査結果が出るまでの期間もスムーズです。

ただ、金利は住宅ローンに比べると少々高めに設定されていることが特徴的です。

リフォームローンの借り入れ年数はどれくらいなのか?

リフォームローンでは、住宅ローンと比較すると融資される総額が少ないので、完済までの期間は短め。最長返済期間が10~15年と設定されている商品がほとんどです。

「変動」と「固定」?金利タイプの違いについて

リフォームローン商品の詳細を見ると、金利タイプに「変動型」や「固定型」と記載されているのが分かります。

変動型の場合、市場の景気動向によって年に2回ほど金利が見直されて変動します。固定タイプと比較すると少し低めの金利から返済がスタートしますが、景気に左右されて金利が変われば支払い額も高くなります。そのため、支払い総額がどのくらいになるかの見当がつきにくいかもしれません。

一方、固定型の場合は金利が変わることがありません。返済スタートから返済終了となる期間は同じ金利で計算されるので、仮に景気が良くなり金利も上昇していった場合でも契約時の低い金利のままでの返済ができることになります。

金融機関によっては、変動型と固定型のどちらも展開していることがあり、それぞれの特徴を十分に理解したうえで借りるようにするといいでしょう。

金利はどれくらいらいなのか?

リフォームローンを組むときに誰もが気になる金利ですが、メガバンクと言われるような誰もが知る都市銀行や地域ごとこにある地方銀行、信用金庫など金融機関によってその割合は異なります。また、リフォーム会社を通じて利用できる信販会社など、リフォームローンを扱っているところは全国でもかなりあります。

そこで、どのくらいの金利の違いがあるのかを見ていきましょう。

メガバンク

三井住友銀行のリフォームローンは最大1000万円の借り入れが可能で、最長15年までの返済期間となります。金利タイプは変動型のみで、利率は4.975%です。

みずほ銀行では、最大500万円までの借り入れが可能で返済期間は最長15年となっています。金利タイプは変動か固定かどちらかを選択できます。変動の場合は3.975%、固定の場合は返済期間が10年未満なら4.250%、10年超なら4.900%となっています。

地方銀行

各地の都道府県にある地方銀行でも、借入額500~1000万円ほどまでのリフォームローン商品があります。

変動金利や固定金利など銀行ごとに違いがありますが、変動型の場合は3%前後から3.5%未満程度に設定されていることが多いです。

信用金庫

信用金庫でも借り入れ金額や借入期間は、都市銀行や地方銀行とあまり変わりありません。変動型か固定型かはその信用金庫によって異なりますが、2~3%台に設定されているようです。

リフォーム会社

リフォーム会社に工事を依頼すると、提携している信販会社とリフォームローンを組むことができます。手続きはリフォーム会社がフォローしてくれスムーズに進み、審査も緩く感じられます。

金融機関よりも金利が高めに設定されている傾向ですが、一例をあげると固定型で2~3.5%くらい、変動型で4~5%くらいのものが多いようです。

ただ、リフォーム会社によって提示しいている金利が違い、安く借りられることもあるので数値だけで比較するのは難しいかもしれませんね。

小売店

最近では、ホームセンターや家電量販店でもリフォームができるようになりましたね。ショールームのように、トイレやキッチン、ユニットバスなどの現物が見られる店舗も増えてきています。

店舗ごとに違いますが、金利設定1.5%前後と低金利のものもあれば、金利負担0円というものまであります。お得に借りられる感じもしますが、基本的には、その店舗を通じてリフォーム工事することが条件なので工事代金そのものが高くなるかもしれません。金利の安さだけでなく、工事代金が適正なのかについては、他社と比較するなど総合的に判断していくといいでしょう。

※なお、上記で紹介した金利情報について執筆時の情報です。(2017年11月1日現在)

借りる際の注意点

住宅ローンと違って借り易いリフォームローンですが、毎月の支払いを長く続けていくために、失敗しないように注意点をチェックしておきましょう。

金利の安さだけに惑わされない

変動型、固定型ともにその時の市場の動向が深く関わってきます。

都市銀行では4~5%くらいの金利ですが、地方銀行ではそれ以下に設定されているのがほとんどです。

一般的には、変動金利の方が低く設定されているので「低い方がいい」と安易に考えてしまうかもしれません。しかし、「金利が上がれば支払い額も上がる」という変動型の特徴を知っておく必要があります。

また、固定金利でも借り入れ金額が少なく、返済期間が短めだと低い設定になるなど、金融機関によって内容が異なります。個人の借り入れるときの条件次第で金利が優遇されるケースもあるので、どこのリフォームローンの金利がいいかは一概に言えない部分があります。

金利だけでなく返済期間にも注意

リフォームローンを借りるときには、どうしても「金利」に注目してしまいがち。でも、実は返済期間が長くなればなるほど支払い総額が多くなります。

月々の返済額は負担のない程度にして、返済期間を設定する人が多いかと思います。ただ、毎月の返済額にかなりゆとりを持たせ、長い期間で支払う計画にした結果、返済総額がかなり増えてしまうこともあるので注意しましょう。

まとめ

住まいの購入から何年も経過していくとリフォームしたい箇所が増えていきますが工事代金が大きくなれば、リフォームローンの利用を検討する人も多いでしょう。

リフォームローンは、住宅ローンと比較すると金額が少なめなので借りやすい特徴があります。借入期間も短めですが、金利が1%違うだけで支払い総額がかなり違ってくるものです。

毎月の支払い額、借り入れ年数、金利のタイプなど、リフォームローンの特徴について知識を持ち、返済プランを考えるときには総合的な視点で考えていくことが大事です。