住まいをリフォームするとき、業者と施主の見解の相違などでトラブルに発展することがあります。また、工事が終わってみると見積書の時点より追加工事が増え、請求金額が多くなったりするケースもあります。
リフォームは工事を進めることで、初めて建物の劣化などが見つかり、見積り通りに工事が進まないケースがどうしてもあります。
なにか問題が発覚した時、その都度施主に確認をとって判断を委ねるという作業をキッチリ行う業者であればトラブルになることはありませんが、施主への確認を怠り勝手に進めてしまい、結果工事費が膨れ上がって支払い時に揉めるということがあります。
そんなとき、相談できる公的機関を知っておくと適切なアドバイスを受けることができ、泣き寝入りをしたり、過剰な支払いをしなくてすむかもしれません。それが「住宅リフォーム紛争処理支援センター」です。
住宅リフォーム紛争処理支援センターとは
国土交通省管轄の「住宅リフォーム紛争処理センター」は、住宅専門の相談窓口です。住宅リフォームで困ったことや、疑問があればなんでも聞くことができます。
住宅リフォーム紛争処理支援センターに相談できる内容
住宅リフォーム紛争処理支援センターは、トラブルの時だけでなく、新築やリフォームを検討中の人が知っておいた方が良い情報を提供しています。
リフォームの見積書が適正か、新築時に契約内容と工事内容が異なっていないか、中古物件を購入した時契約時には聞かされていなかった補修費用を請求されたなど、基本的にはなんでも相談することができます。
建築工事には「住宅品質促進法」という法律が定められており、住宅の強度や耐久性を高め、欠陥住宅を解消する目的をもっています。ですから、法律的な相談内容でも電話窓口の相談員(建築士)が回答をしてくれます。
常駐弁護士は直接電話口で相談を受けることはできないため、相談員が常駐弁護士に内容を確認し、助言を受けながら対応しています。
住宅リフォームで相談するときの流れ
まず、住まいダイアル(0570-016-100)に電話をかけ、相談内容を伝えます。詳しく内容を聞き取りしてもらい助言を待ちます。次に見積書や契約書、図面などのコピーをFAXや郵便で送付します。
相談員が内容を精査・照合し、工事単価や商品の市場価格などすみずみまでチェックします。内容を確認した相談員から、後日電話で回答や助言を伝えてくれる。というのが基本的な流れです。
基本は電話相談ですが、希望をすれば対面をして相談にも応じてもらうことができます。専門の弁護士や建築士が的確なアドバイスをしてくれますから、不測の事態やトラブルの時は、まず住宅リフォーム紛争処理支援センターに問い合わせてみましょう。
まとめ
新築やリフォームの際には、注意深く内容を確認し契約をすることが大前提ですが、それでも思っていた内容と違いトラブルに発展したり、悪質な訪問販売の業者に引っかかってしまうこともあります。
自身で解決できることならいいですが、公的な機関に相談をしてアドバイスを受けることが出来ることも覚えておいて下さい。
自分でなんとかしようとしても、相手に悪意があればどんどん不利な状況に陥り、泣き寝入りをしたり、多額の金銭を払いことになったりするケースも考えられます。
住宅リフォーム紛争処理支援センターは、新築住宅だけではなく、中古物件、リフォーム、マンションなど住まいに関することに対して、中立かつ公平な立場で意見をしてくれるので、何か困ったときは相談してみましょう。