トイレのリフォームや増設の費用相場と補助金、選び方

トイレのリフォームや増設の費用相場と補助金、選び方

トイレは小さな個室空間。狭いけれども毎日使う大切な場所です。使いごこちが悪くなったり、臭いやカビが気になったりとトイレリフォームをする理由もさまざまですが、快適なトイレになると気分もいいものですよね。

最近のトイレは機能性がアップしたものも増えていて「居心地の良い空間へと変身するかも…」と期待を込めてトイレリフォームをする人も多いでしょう。

そこでトイレリフォームをする前に知っておきたいトイレの種類や疑問点、気になる費用のことについて徹底的に紹介していきます。

トイレのリフォームの費用相場と補助金

トイレリフォームには、便器や便座の交換、トイレの増設、内装張替えなどの種類があります。狭くてもお金がかかるリフォームなので費用相場を知っておくことは大切なこと。それに条件が合えば、補助金を使えるケースもあるので頭にいれておくといいでしょう。

まずは、トイレリフォームでどのくらいの費用がかかるのか、パターン別に紹介していきます。

和式トイレから洋式トイレにリフォームする

かつての日本住宅では、和式トイレは一般的でした。トイレに入ると、しゃがんで用を足すスタイルです。ただ、しゃがんだり、立ち上がったりと足腰を使うため高齢の人には不便です。

それに、近年では公衆トイレの多くが洋式トイレへと変化しているため、若い世代のなかには「和式トイレ」を使いこなせないという人もいます。築年数が古い住宅では、いまだに和式トイレはあるので、家族みんなが使いやすい洋式トイレへのリフォームも注目されています。

男女兼用の和式トイレの場合、床に段差があるので床の段差を取り除き、下地をフラットにする大工工事が必要になります。段差がない場合でも、和式のトイレの穴の位置と洋式ではサイズが違うので、下地を補修していかなければならず、工事は結構大がかりになるでしょう。

また、排水管を移動する費用、電源を新たに設置する費用、新しい便器の機器代、旧便器の撤去費用など工事内容は多岐にわたります。

新たに選ぶ洋式トイレの機能が豊富でグレードが高めになれば、全体的な工事費用も増える傾向にあります。選ぶ機器や現況にもよりますが、15~40万円くらいが費用相場と考えておくといいです。

洋式トイレから洋式トイレへ交換する

すでに洋式トイレで、便器を交換するだけなら費用は10~30万円くらいで工事ができます。グレードが高い便器を選ぶと30万以上と高価格になるケースもあるでしょう。

便座を交換する

機能が何もついていないような昔ながらの便座は「座ったときに冷たい」と不満を感じるもの。最近では、トイレの便座は暖房機能のほか、温水洗浄機能、脱臭機能などさまざまな機能に富んでいます。

便座のみを交換するなら、「便座の本体費用+工事費」になります。便座本体が低いグレードのものなら、数万円程度での工事が可能です。平均的な価格としては、5~10万円くらいと考えておきましょう。ただ、機能が何もない普通便座から暖房機能や洗浄機能がついた便座への交換は、新たに電気工事が必要になるので若干高くなります。

内装をリフォームする

トイレリフォームのときに、壁や床、天井の内装を新しくする人も多いです。トイレの広さや素材によって費用は変わりますが「壁+床+天井」をすべて張替えた場合では5万円前後から10万くらいが相場です。

ただ、単なる張替えができないケースもあります。下地の工事も合わせて必要な場合にはさらに高くなるでしょう。

壁紙や床材は、量産されているポピュラーな素材だと費用を抑えることも可能です。一方、消臭タイプなどグレードが高めの素材は全体的に費用が高くなるでしょう。

増設する

家族の人数が増えたときにトイレが足りない悩みを持つ家庭も多いでしょう。特に、会社や学校に行くまえの朝の時間帯にトイレの数がひとつしかないと混み合うため、体調にも影響しますよね。トイレの増設ができれば悩みも解消しますが、気になるのがその費用です。

トイレの増設は簡単にできるか?

トイレの増設は、空いている部屋、廊下、収納などを利用します。増設できるかどうかは、住まいの状況によって大きく変わります。構造上問題となる点が多ければ、空いているスペースがあってもトイレの増設ができないこともあります。

平均的な増設費用は?

トイレの増設工事は、トイレ本体の費用以外にも新たに給排水設備を設置するために「給排水管工事」、コンセントを設ける「電気工事」、トイレという個室空間にするための「大工工事」など手間がかなりかかります。

2階に増やすという増設パターンが多いかもしれませんが、1階のトイレの位置からずれている場合には給排水管工事が増えて費用が高めとなります。1階のトイレの上の位置に合わせて2階に増設すれば、給排水管が繋ぎやすく費用を抑えられるでしょう。

配管の繋ぎやすさ、トイレ本体の機能性(シンプルなタイプ、ハイグレードなタイプ)、大工工事の手間など、工事内容によって工事費がかなり左右されます。工事費用の目安としては、50~100万円くらいと考えておくといいでしょう。

補助金

トイレのリフォームでは利用できる補助金があります。どんな工事が対象なのか、どのくらいの金額が補助されるのか、気になるところですよね。

まず知っておきたいのがバリアフリーリフォームによる補助金。介護保険による補助金制度なので、要支援あるは要介護認定されている人が住む住宅のトイレリフォームという条件を満たしていなければなりません。工事にかかった費用(20万円までを上限)の9割までの補助金を受けることができます。

ただ、リフォーム内容が「手すりの設置」「段差の解消」「引き戸への交換」など、介護を受ける人のバリアを解消するためのものという条件があります。

また、住んでいる地域によっては独自でトイレリフォームの補助金制度を設けているところもあります。制度の多くは、工事前に申請書を提出するなど細かい条件があります。トイレリフォーム前には、自宅の工事が対象となるかどうか各自治体に問い合わせをおすすめします。

なお、以下のサイトで市区町村別の住宅リフォーム支援制度確認できます。内容が変更になる場合もあるので、利用前に各自治体に確認してください。

※参考:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
http://www.j-reform.com/reform-support/

トイレをリフォームする際のポイント

新しいトイレにリフォームするなら、今現在のトイレの寸法やトイレの種類などについて
あらかじめ知っておくといいでしょう。

寸法(サイズ)の測り方

トイレのサイズは、各家庭で異なります。

トイレの広さ

一般的な戸建住宅のトイレは、だいたい1畳(約80cm×160cm)から1.5畳(約120cm×160cm)です。タンク付トイレを設置するなら1畳分のスペースは必要になります。もし、それ以下のスペースしかなければ、タンクレストイレを検討してみてもいいでしょう。トイレ室内にタンクとは別に手洗い器を設置するなら、1.5畳のスペースは必要です。

また、マンションでは戸建住宅よりもスペースが狭いことが多いので、便器を選ぶときには小さめのものを選ぶ必要もあります。

便器サイズは2種類

便器には大形(エロンゲート)、標準(レギュラー)の2タイプのサイズがあります。

サイズの測り方は、便座を取り外したときの「便座の取り付け穴から便器の先端部分まで」です。それが約470mmなら大形、約440mmなら標準ということになります。

サイズの違う便座を取り付けると便器の方がはみ出したり、便座の方がはみ出したりなど失敗するかもしれません。

トイレの種類と選び方

トイレリフォームの前に知っておきたいトイレの種類をまとめてみました。

現在、多くの家庭で利用されているのが座って用を足す洋式トイレと言われるタイプです。ひとくちに洋式トイレと言いますが、タンクや便座の組み合わせもいくつかの種類があります。

タンク式トイレ

トイレ使用後に流すための水を溜めておくタンクが便器の背面にあるタイプです。タンク式トイレには、「手洗いつき」「手洗いなし」といったさらに2種類のタイプがあります。

手洗いつきタイプのメリットは、溜める水を利用して手を洗えることです。ただ、周辺に水が跳ねてしまう難点もあります。他に手を洗う場所があれば、手洗いなしタイプを選んでもいいかもしれません。

タンクレストイレ

背面にタンクがない分、トイレが広くなるメリットがあります。タンクがなく、スッキリしたデザインなのでトイレの掃除がしやすいのも嬉しいところですよね。ただ、水圧の低い住宅では設置ができないケースもあります。それに、一般的なタンク式トイレと比べると割高感があります。

便座の種類と選び方

座る部分の便座にもいくつかのタイプがあります。

普通便座

機能がまったく付いていない「単に座るだけ」の便座が普通便座です。

暖房便座

便座部分におしりを温めるヒーターが組み込まれているのが暖房便座です。冬など寒い時期のヒンヤリ感をやわらげてくれる便座です。

温水洗浄機能付便座

便座から温水シャワーが出ることで排便後のおしりを洗浄してくれる機能がついた便座です。それに加えて乾燥機能、脱臭機能、節電機能など多くの機能がついているタイプもあります。

その他の機能

オプションとして、さまざまな機能が注目されています。

便座のオート開閉機能は、センサーで人間の気配を察知し、便座が自動で開いたり閉まったりします。また、人間が便座を離れると自動で洗浄してくれるオート洗浄機能は「使用後に流すことをうっかり忘れがち」という人にも安心です。

さらに、トイレのドアを開けると自動で室内照明や暖房がつくなどトイレ空間を快適にするリフォームも人気です。機能性に富んでいるものは高くなりますが快適なトイレリフォームができます。

トイレの種類を選ぶときには、予算だけでなく必要な機能性も知識として知っておくといいでしょう。

マンションでリフォームする際の注意点

トイレは家族が毎日使う場所なのでリフォームに失敗するとストレスになります。狭い場所なのでリフォームにチャレンジしやすい部分ではありますが、注意したいポイントがいくつかあります。

マンションは、構造上の問題が深く関係してくるので確認すべき点が多いです。

排水の位置によって取り付けできるトイレが違う

一般的に、戸建住宅では排水管はトイレの床面にある「床排水型」です。しかし、マンションでは便器の背面の壁側に向かって排水管が設置されている「壁排水型」のことが多いです。

トイレリフォームで便器もすべて交換するときには、今の排水の位置と同じタイプの便器を選ばないと取り付けができないので注意が必要です。

トイレの移動や増設は難しい…?

マンションでは、配管を新設するのが難しいケースが多いです。構造上難しいという理由のほか、管理規約でリフォームが制限されていることもあるため、まずは管理組合にトイレリフォームについて確認してみることも重要です。

水圧によってつけられないトイレもある

マンションのトイレは戸建住宅よりも狭いことが多く、スペースを有効活用するにはタンクレストイレへのリフォームを希望する人も多いかもしれません。タンクレストイレの場合、給水管から直接水を流すため、水圧が大きく関係します。

マンションの場合、築年数が古い、あるいは高層階部分では水圧が弱いこともあり注意が必要です。トイレ使用後に流れにくく、何度も洗浄すれば水道代が高くなることもあるでしょう。事前に業者に水圧の調査をしてもらうことをおすすめします。

自分でDIYする場合の注意点

トイレリフォームの費用を少しでも安く抑えるには、DIYを考える人もいるのではないでしょうか。

便器を交換する方法

新しい便器に交換するときには、排水管の位置およびサイズなどに応じて部材を正確に準備しなければなりません。そして、しっかり取り付けるためには使用する工具も専用のものが必要です。

また、作業も難しいことが多く、取り付けには相当な時間がかかるでしょう。間違った取り付け方をすれば水漏れ等のトラブルが起こるかもしれません。それを解消するために結局業者に修理してもらうと費用がかかることになります。

便器の取り付けは、自信がない場合には専門業者に依頼するのが賢明でしょう。

便座を交換する方法

普通便座から普通便座の交換なら、器用な方でしたら特に問題なく行えるでしょう。

ただ、電気不使用の「普通便座」から電気使用の「暖房便座」「温水洗浄機能付便座」に交換するなら電気が必要になります。電源がないトイレに電気を使う便座を設置するには、コンセントを新設する「電気工事」が必要なので素人ではできません。

また、電源コンセントがあればDIYにチャレンジできますが、取り付けに失敗すれば水漏れすることもあります。特に集合住宅の場合、漏水により下の階の人へ迷惑がかかることもあるかもしれません。

自信がない場合には、初めからリフォーム業者にまかせることをおすすめします。

リフォーム後のお手入れ

せっかく新しいトイレへとリフォームしてもお手入れをしなければ不衛生な場所になってしまいます。トイレは毎日気持ちよく使えるように、日常的に「お手入れをする」ことを意識しておきたいものです。

便座のお手入れ

便座の表面と裏側は、傷がつかないように水を含ませた柔らかめの布で拭きましょう。乾燥した布は傷がつきやすいのでおすすめできません。細かい傷がつくと、汚れが付着しやすくなります。

市販のトイレ掃除用のウェットタイプのシートを使えば、気軽にお手入れができます。使用後は水に流せるので簡単です。

また、温水洗浄機能付トイレの場合、シャワーノズルのお手入れも忘れずに。水が出る部分が汚れやすいので、綿棒などを使って丁寧に掃除しましょう。

便器のお手入れ

便器のなかの掃除には、市販のトイレ用洗剤を使いブラシで丁寧にこすって汚れを落とします。家族の人数や使い方によって汚れの付着具合は違いますが、便器のフチ周りは汚れがたまりやすいところです。

見えにくいのでお手入れを怠りがちな箇所ですが、時々は歯ブラシなどで汚れを除去しましょう。さぼってしまうと頑固な汚れへと変化し、落しにくくなります。こまめにお手入れをするように習慣づけるといいですね。

床のお手入れ

便器まわりの床に、尿が飛び散ることはよくあることです。見えにくいので放置しがちですが、水分が染みこみやすいフローリングタイプの素材だと黒ずんできます。染みこまない素材の床でも、尿に含まれるアンモニアが原因でカビが発生することもあります。

水分を含ませたぞうきんやトイレ掃除用シートなどで、こまめに拭くと清潔感がアップします。

気づいたらすぐにお手入れをする

お手入れを怠りがちなトイレは、頑固な汚れで悪臭を放つ嫌な空間になることもあります。トイレの汚れは、気づいたらすぐに掃除しましょう。汚れが見られなくてもお手入れをしておけば、常に清潔なトイレをキープできます。便座や床の汚れなどは毎日のお手入れを習慣にしたいものです。

また、週に1回は本格的に掃除をすることでトイレリフォーム後の「キレイ」が続き、快適な空間となるでしょう。

家族が毎日使うトイレは、清潔で快適な空間であることが理想ですよね。最近のトイレの機能は「水量が少なく節水が期待できる」「自動で洗浄ができる」など、進化した機能がたくさんあります。

ただ、今の住まいの状況に応じて注意点もあるので、失敗しないためには事前にいろいろとチェックしておくことは大切です。リフォームには費用がかかりますが、快適に使えるトイレへ変身すれば、長い目で見ても「やってよかった」というリフォームになることでしょう。

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