住宅の駐車場や庭は、新築時には工事費用を節約することが多い分、現状に満足していない方が多い部分だと言われています。そのため、不便に感じるポイントが明確で、リフォームの計画をしやすい部分でもあります。
駐車場や庭を便利にリフォームすることができれば、より暮らしやすくなり、不便さに対するストレスも軽減され、気持ちの良い毎日を送ることに繋がります。この記事では、駐車場や庭をリフォームする際のポイントや、費用の相場を解説しています。
駐車場(ガレージ)のリフォームについて
駐車場のリフォーム内容として挙げられるのは、
- 駐車スペースの新設
- コンクリート等での舗装
- 砂利敷き
- 雑草対策
- カーポート屋根の取り付け
- バリケードや車止めの設置
などです。
工事の前には、業者による現況調査、見積もり、打ち合わせを行い、納得が行く値段と設計が出来上がったところで契約をすることになります。不便さを解消し、予算に合った的確なリフォームができるといいですね。
リフォームのポイント
まずは、満足できる駐車場のリフォームのためのポイントから確認してみましょう。
不便だと感じている部分を明確にする
リフォームを依頼する場合、具体的にどう不便に感じているかを業者に明確に伝えることが大切なポイントになります。具体的に伝えないと、「おそらくこれが不便なのだろうな」という業者側の見解で設計を提案されることになります。
もちろんプロの意見なので、180度間違った提案が出ることはありませんが、住まい手として不便に感じていることを具体的に伝えることで、その要望に寄り添った設計をしてもらえるようになります。
依頼する前に、不便に感じている部分や、必要なリフォーム内容を家族間で話し合うなどして、具体的にリストアップしておくことがおすすめです。
駐車場に止める乗り物の情報を明確にする
駐車場のリフォームをする場合、特に当日車以外の乗り物が見当たらず、特別な指示がなければ業者は車だけの大きさで設計をしてしまうものです。
提案された設計図を見て気づくと二度手間になりますし、完成してから予定していた乗り物が納まらない・・といった困った事態を避けるためにも、駐車場に止める予定の乗り物の種類と数、大きさを明確にしておきましょう。
例えば、N産リーフ1台、Y社製電動ママチャリ1台、子供用自転車2台、H社製大形バイク1台などです。
現地調査の当日にその場に無い場合は、特にこの情報が必要になります。また、将来的に購入する予定の乗り物がある場合は、その情報も具体的に伝えておくとより便利な駐車場リフォームを提案してもらえることに繋がります。
現況の建築図面を用意しておく
現況の図面があると、建物や敷地の情報が明確になるため、調査も設計もとても行いやすくなります。調査の依頼をする際に用意をしておくととても親切です。特に図面の情報が必要になるのは、ガレージを作る場合や、カーポート屋根を設置する場合です。
柱と梁、壁、屋根で構成されるガレージと、屋根と柱で構成される壁の無いカーポートは、どちらも屋根があるため、「建築物」として扱われます。正確には建築確認申請が必要になる工事のため、現況の建ぺい率と容積率を明確にしておく必要があります。構造にも配慮が必要な工事になりますので、建築士の資格と、施工実績のある業者に依頼をするようにしましょう。
デザインに気を使う
特にリフォームの場合、デザインに気を使わない業者に任せきりにすると住宅とちぐはぐなデザインの駐車場が出来上がってしまうことがあります。住宅の外回りと言うものは、通りすがりの他人の目にも触れる部分です。
外回りのデザインが住宅とちぐはぐだと「センスのない家」だと思われることもありますので、なるべく住宅とコーディネートされた駐車場のリフォームを行いたいですね。
出来れば住まい手が、提案された設計や使われる部材のデザインを確認しておくと安心です。使われている部材がメーカー品の場合は、カタログをもらって実物の写真を必ず見せてもらうようにしましょう。
デザインに配慮した駐車場にしたい場合、気に入ったイメージの写真を用意して要望を伝えることや、業者の施工例を確認した上で依頼をすることがおすすめです。
リフォーム費用相場
駐車場のリフォーム費用の相場は、100~150万円となっています。この金額は、車1台分の駐車スペースにスタンダードなカーポート屋根を取り付け、コンクリート舗装をするリフォームができる金額です。この他に工事内容別に見た費用の相場は以下のようになります。
- カーポート屋根のみ新設 20~50万円
- ガレージの新築 50~150万円
- コンクリート敷き 10~20万円
- 砂利敷き 4~9万円
- アスファルト舗装 5~14万円
- チェーンポールの新設 4~9万円
- 引上げ式オープンゲートの新設 10~20万円
- 手動シャッターの新設 30~60万円
- 電動シャッターの新設 50~100万円
相場の振れ幅は、使用する器具や部材のグレードによって異なります。
庭(ガーデニング)のリフォームについて
庭(ガーデニング)のリフォーム内容としては、
- 雑草対策のための舗装
- ガーデニングを楽しむための植栽計画
- 花壇づくり
- ウッドデッキの新設
- 防犯対策
などが代表的な内容となります。
工事の前には、業者による現況調査、見積もり、打ち合わせを行い、納得が行く値段と設計が出来上がったところで契約をすることになります。不便さを解消し、予算に合った的確なリフォームができるといいですね。
リフォームのポイント
まずは、満足できる庭のリフォームのためのポイントから確認してみましょう。
不便だと感じている部分を明確にする
駐車場リフォームのポイントでも伝えしましたが、リフォームを依頼する場合、具体的にどう不便に感じているかを業者に明確に伝えることがとても大切なポイントになります。
住まい手として、現在の庭に対して不便に感じていることを具体的に伝えることで、その要望に寄り添った設計をしてもらえるようになります。例えば、草取りが面倒だとか、湿気が溜まりやすいと言ったことや、家庭菜園をするための畑のスペースが欲しいなどの要望も挙げられるといいですね。
依頼する前に、不便に感じている部分や、必要なリフォーム内容を家族間で話し合うなどして、具体的にリストアップしておくことがおすすめです。
安全性に配慮する
庭は、住宅の外回りに位置するため、場合によっては通行人や来客に影響を与える部分でもあります。地震が来ても崩れない塀を作ることや、人が歩く部分は滑りにくい舗装にするなど安全対策にも配慮する必要があります。
また、家族の安全のために、防犯対策にも配慮する必要もあります。
具体的には不審者が隠れやすい死角を作らないこと、防犯ライトを設置すること、外部からの進入を防ぐことです。その住宅に関わる全ての人が安全に生活できる庭づくりに配慮をしましょう。
庭の役割や求めることを明確にする
庭と呼べるスペースが広く、リフォームの範囲も広くなる場合、庭の役割やその部分に求めることを明確にした上でリフォームの計画を行うことが大切なポイントになります。
例えば、浴室の窓から見える庭の部分は外からの目隠しと、浴室側からの眺めを楽しめるようにする役割が求められます。掃き出し窓に面した庭の部分は、人が出入りするためのステップが必要になるかもしれません。
玄関に繋がる部分はアプローチと呼ばれる役割になるため、来客や住む人が安全に歩ける配慮が求められます。この様に、庭の部分によって求める役割を明確にすると、より使いやすく生活に寄り添った庭のリフォームを計画することに繋がります。
コンセプトを決める
庭のリフォームというのは、ほとんどの場合、建築基準法に縛られずとても自由な発想で行うことができるリフォームになります。
ただ「不便さを解消したい」というリフォームでも問題はありませんが、コンセプトを決めることでリフォームに求めることが明確になり、一貫したデザイン性のある庭づくりをすることに繋がります。
例えば、「ガーデニングを楽しむためのリフォーム」や「雑草に悩まないメンテナンスフリーな庭づくり」「愛犬と暮らすためのリフォーム」「なるべく安くリフォーム」などです。
リフォームの一番の目的を言葉で表すことで、業者と同じ方向を向き、足並みを揃え、満足度の高いリフォームを目指すことができます。
リフォーム費用相場
庭のリフォームの工事費用は、行う範囲や内容によって大きく異なりますが、50~90万円となっています。工事の内容からリフォーム費用の相場を確認してみましょう。
- 木製ウッドデッキの新設 10~30万円
- 人工木製ウッドデッキの新設 20~50万円
- 雑草対策の舗装 20~50万円
- 雑草対策の防草シート+砂利敷き 5~20万円
- 花壇、畑スペース新設 3~15万円
- 犬走りコンクリートの新設 5~10万円
- 高麗芝敷きつめ 3~12万円
- アプローチ舗装 10~30万円
- 防犯対策 2~10万円
相場の振れ幅は、使用する器具や部材のグレードによって異なります。
駐車場や、庭のリフォーム費用の相場や、リフォームのポイントについてお伝えしました。適正な金額や工事内容を知るためには、業者に依頼する必要があるのですが、駐車場においても庭のリフォームにおいても必ず複数の業者に見積を取ることがおすすめです。
対応の違いや、何度も顔を合わせることになる担当者との相性も確認した上で、信頼できるリフォーム会社に駐車場や庭のリフォームを依頼できるといいですね。