リフォームを検討した場合、各メーカーのショールームに出向き、色柄や仕様の確認をすると思います。
キッチンやお風呂、トイレや洗面台など水廻り設備や、床やドアやシステム収納といった、住宅建材すべて、ショールームで確認できます。
このショールームではデザインに目がいってしまいますが、その他にも見ておくべき重要なポイントがあります。そこで今回は、ショールームに行く際の注意点やポイントを解説します。リフォームで失敗しないためにも、要点を押さえておきましょう。
ショールームに行く時の注意点
初めてショールームに行く時や、何度目かに行く場合によって注意点は異なってきます。
リフォームの流れとともに、ショールームへ行くタイミングも把握しておくとスムーズに進めることができます。
予約が必要なケースがある
リフォームを考え始めたばかりで、具体的な内容や業者など何も決まっていない状態で、どんなシステムキッチンやシステムバスがあるのかショールームを見てみたいときは、基本的に予約の必要はありません。
しかし、具体的に仕様の見積りを一度でもした後は予約をする方がいいでしょう。なぜなら、自分の仕様がどんなプランなのかショールームのスタッフが把握し、その内容によって具体的な色や柄、細かな仕様を説明してもらえるからです。
基本的にショールームは予約優先となっていて、新築やリフォーム計画中の様々な人が来店しています。ショールームは仕様を決定する場所でもありますので、スタッフも予約のお客様で手がいっぱいの場合が多いです。
メーカーのショールームには、キッチンだけでも何タイプかのシリーズがありますので、事前に予約をして、スタッフにしっかり説明を受ける方が、わかりやすく決めやすいです。
ショールームに行く前の事前準備
ショールームは、商品の説明を聞けたり最終確認をするための場所で、メーカーが工事を直接請け負うことはできません。リフォーム工事を請け負っている業者が決まっている場合は、業者の担当者にショールームの予約であったり、プランの変更を依頼するのが一般的です。
ショールームに行く前には、リフォーム業者の担当者にこちらの希望を伝え、一度プランを出しておいてもらうとスムーズに説明をうけることができます。
メーカーの商品はシリーズによって価格が異なります。譲れない希望を事前に伝え、それに見合うシリーズでプランを出してもらいましょう。
ショールームに行った時に実物を見ながら話をして、変更したい箇所が見つかれば、その場でショールームスタッフが変更プランを作成します。ショールームにリフォーム業者の担当者に同行してもらうのも、その後のやりとりがスムーズに進められるのでおすすめです。
混んでいる日や時間帯について
ショールームの場所や地域にもよりますが、基本的に土日祝日は混雑しています。ショールームの定休日は、住宅業界が休みになりがちな水曜日や木曜日に設定しているメーカーも多いようです。
ショールームがオープンする10時~11時頃と、13時~16時頃は予約が多い時間帯ですので、混雑を避けたい場合は、お昼時かショールームが閉まる前にいきましょう。
展示物が多い主要都市のショールームは各地から人が来ますので、ゆっくりと確認したい方は混雑している日や時間帯を避けて予約をいれることをおすすめします。
子どもやペットを連れて行っても平気なのか?
ショールームには、新築を建てる若い世代の方が家族で見に来ることも多いので、キッズコーナーはどこのメーカーも充実しています。
子どもが楽しめるようにDVDを流していたり、たくさんのおもちゃが置いてありますので、子ども連れでも安心です。子どもをキッズコーナーに預け、両親はゆっくり商品を見たり、打ち合わせができるよう環境が整備されています。
ペットは入館禁止のメーカーがほとんどだと思います。しかし、昨今の住宅事情は愛犬家や愛猫家むけの商材も充実していますので、ペットを飼っている人向けの展示もあったりします。
メーカー別ではなく、ショールーム単位でペットはゲージに入れていたり、抱っこをして離さないのであればOK、としているところもあるかもしれませんので、予約時に確認をしてみましょう。
ショールームに行った時のチェックポイント
リフォームする部位によってショールームでの確認ポイントが違います。スムーズに決められるようにポイントを押さえておきましょう。
システムキッチンのポイント
住宅設備をリフォームする際、一番変更や確認事項が多いのはシステムキッチンではないでしょうか。新築の場合は住宅会社によってキッチンの仕様は決まっていたり、選択の余地があまりない場合が多いでしょうが、リフォームとなるとこだわりたい部分です。
システムキッチンは各メーカー、シリーズがいくつかあります。普及品から中高級品、高級仕様と様々な選択肢があります。シリーズによっても可能なプランの幅が全く異なりますので、自分の希望がどのようなものかによっても選ぶシリーズがかわってきます。
キッチン間口の大きさ、引出しの仕様、レンジフードのグレード、コンロはガスかIHかによっても機能は様々です。まず、ショールームにキッチンを見に行く前に、以下のことをイメージしておきましょう。
- 食器洗い洗浄機の有無
- 吊り戸棚の仕様
- カップボードの大きさや収納力
- 家電の置き場所やゴミ箱の位置など
- 自分だったらどういう動線で料理をするのか
- 持っている調理器具やお鍋、食器の数など
このように、なるべく具体的に生活していることをイメージをして、プランに当てはめて下さい。イメージが具体的にできるかで、リフォームをしたあと「こうすればよかった」などの後悔が少なくなります。
キッチンは人によって使い方はさまざまですので、各メーカーともいろんなパターンに対応できるようにバリエーションは豊富にありますから、細かなところまで想像をして、ショールームで一つ一つ確認しましょう。
システムバスのポイント
システムバスは、まず大きさを決めるところから始まります。自分の家が1坪サイズなのか、1.25坪なのか0.75坪なのか、それによって選択できるシリーズが決まってきます。
どのシリーズか決まれば確認するポイントは浴槽の形、床暖房や浴室乾燥機の有無、床や壁、浴槽の色柄、シャワーの形状、照明の種類などです。価格を抑えたいと言っても、重要視したいのはドアの形状です。
折れ戸にするのか開き戸にするのか引き戸にするのかによって使い勝手はかなりかわってきます。家族の暮らし方によっては引き戸がもっとも使いやすい場合がありますので、よく吟味しましょう。
トイレのポイント
トイレはタンクの有無、掃除のしやすさ、お尻洗浄、便座暖めなどの機能面が決める時のポイントです。それにより価格もさまざまです。
また、タンクレスのトイレを採用する場合は、手洗い器を設置しなければトイレ内で手を洗うことができません。
手洗い器も形状はさまざまで、カウンターを付けたり、収納を増やしたりすることもできます。施工上、手洗いユニットを壁の中に埋め込めるようでしたら、埋め込みタイプを選ぶとトイレ室内が広く使えるでしょう。
洗面化粧台のポイント
洗面化粧台もメーカーによってシリーズがいくつかあります。どのくらいのサイズが設置できるのか、鏡の部分は1面鏡か3面鏡か、収納量は足りているか、タオルなどのリネン類の置き場所など使いかたによって選ぶのがポイントです。
開き扉のタイプは価格は抑えられますが、引出しタイプに比べ収納量はおとりますのでよく考えて検討したいものです。
建材のポイント
扉や床材などの建材を選ぶ際は壁紙の色や家具の色などと総合的に判断しましょう。
ショールームでは大きめのカラーサンプルが置いておあり、床や扉を組み合わせてイメージを確認できますので、特にインテリアの要となる床材の色はショールームで実際に見てみることが重要です。
大きなショールームにはシーン展示といって、インテリア別に部屋の展示がありますので、そういったシーン展示を参考にしてみるとイメージが湧きやすいかもしれません。
タイルのポイント
玄関の土間部分だけでなく、最近ではキッチンや洗面所にデザイン性の高いタイルを使うことがブームになっています。タイルは質感や色合いが特に重要で、カタログだけではイメージと違うということになりがちですから、ショールームで実物を確認したいところです。
ショールームが近くにない場合は、サンプルを取り寄せて対応しましょう。無料で取り寄せることができると思います。
今回はショールームに行く際に見るべきポイントについて解説しました。家をリフォームするとなると、決めなければならないことがたくさんあります。
その中でもメーカーショールームに展示がある水廻りの商品は、使い勝手やデザイン、色柄など実物を確認できますので、何度か足を運び実際に触ったり体感することで後悔のないリフォームができます。
リフォーム後の生活をなるべく具体的にイメージしつつ、ショールームを存分に活用して、後悔しないリフォームをしましょう。