住宅設備機器を取り扱うメーカーはたくさんありますので、リフォームをするとき、どこのメーカーのどんな商品を選べばいいか悩むことがあります。
各メーカーによって特徴がありますので、それぞれを比較し、機能性やインテリア性はもちろん、価格も考慮し自分にあったメーカーの設備機器を選びましょう。
システムキッチンの比較
国内のメーカー比較をするにあたって代表的なTOTO、LIXIL、Panasonicの3社で比べてみましょう。それぞれ得意分野や特徴を理解していると選択しやすくなります。
TOTOのシステムキッチンの特徴
TOTOはトイレやユニットバスの印象が強いかもしれませんが、水にかかわる商品を扱うメーカーだけあってシステムキッチンもよく考えられています。
キッチンカランは掃除がしやすいように、水がほうきのような形状ででるタイプや蛇口レバーを捻らなくても軽くタッチするだけで湯水がでるタイプがあります。
またシンクには水が流れやすい傾斜がついていて、ゴミがシンクの横にたまらないよう工夫されています。キッチンカウンターは汚れがついても磨けばサッととれるクリスタルカウンターを採用しています。
収納面も機能的で全体的にお掃除、お手入れがしやすいように考えられているシステムキッチンと言えるでしょう。
LIXILのシステムキッチンの特徴
LIXILはサンウェーブというキッチン専門メーカーと住宅設備機器や建材などの複数のメーカーが合体した国内では大きなメーカーです。キッチンはサンウェーブの技術が引き継がれていますので、キッチン専門メーカーならではの工夫がいっぱいです。
特徴的なのはシンク。水を流すとくるくるとした水流が汚れを落としていきますので、排水口のぬめりがつきにくくなっています。シンクの排水口は毎日の料理で油やゴミでドロドロになりがちですが、トルネード水流で流すことによって排水口に汚れが付きにくい設計になっています。
また、シンク、コンロ、キッチン扉の色をコーディネートすることができたり、汚れがつきにくいレンジフード、引き出しは軽い力で開くことが出来る上、立体構造になっているので収納力はもちろん、何がどこにしまってあるか一目瞭然で使いやすい設計になっています。
Panasonicのシステムキッチンの特徴
Panasonicは家電メーカーだけあって、IHやレンジフード、食器洗い乾燥器などの機械類の技術も発展しています。
グリルは今までは赤外線ヒーターだったものが、今ではIHが搭載されていたり、10年間掃除がいらないレンジフードなどもあり、とても機能的でお手入れがしやすいです。また機械類の互換性も優れていますので、IHを使うときセンサーが反応してレンジフードのONOFFが自動で作動します。
他メーカーのシステムキッチンはコンロやレンジフード、食器洗い乾燥機は自社では作っていないところも多く、Panasonic製を使用しているメーカーも多いです。その点、システムキッチンのすべてを自社で製造しているPanasonicは多機能のうえ、機器の種類も豊富なため、選択肢が多くなり価格を考えてプランすることができるのです。
Panasonicのキッチンは細かなところを追求していますので、リフォームでも幅広いニーズにこたえることが出来ると言えるでしょう。
ユニットバスの比較
ユニットバスにも各社それぞれ特徴があります。
システムキッチン同様、3社のメーカーの特徴を知っておきましょう。
TOTOのユニットバス
TOTOのユニットバスは水にこだわるメーカーだけあって随所に工夫が凝らされています。節水機能抜群のシャワーカランや足元の冷えを解消する床材、お湯が冷めにくい構造の浴槽など、機能面は抜群なのにコストパフォーマンスに優れているため人気があるメーカーです。
LIXILのユニットバス
どのメーカーも昨今は節水機能、ヒートショック対策など力を入れていますが、LIXILのユニットバスは浴槽の形にもこだわっています。
背が高い人でもゆったり入れる形状だったり、入口から浴槽まで手すりをつけることで高齢者への配慮も優れています。浴槽や床は汚れに強い素材を採用していますので、水アカなどの汚れもお手入れがしやすく、考えられています。
Panasonicのユニットバス
Panasonicのユニットバスも汚れが付きにくい有機ガラス系の浴槽やお手入れしやすく冷たく感じない床、節水シャワーなど独自の研究で優れた機能を充実させています。
他にはない特徴は美泡湯でしょう。ミクロの酸素の泡が浴槽内に充満することで、お湯が白濁しまろやかになります。酸素が浴槽内にも広がるのでリラックス効果も高まり、温泉に行ったかのように体の芯から暖まるという機能がつけられます。
また床暖房や暖房換気乾燥機も充実しているので、お風呂に入るときの気温差で体に負担をかけることなく、快適に入ることができます。浴槽の断熱性も高いのでお湯の温度も冷めにくく、インテリア性の高い壁パネルや手すりなども充実しています。
トイレの比較
トイレの技術の進歩は著しく、外国からも日本のトイレは人気があるほどです。TOTO、LIXIL、Panasonicの3メーカーで特徴を比較してみましょう。
TOTOのトイレ
TOTOのトイレは公共施設なども含めると一番普及しているのではないでしょうか。タンクレスは今や当たりまえですが、TOTOのトイレのフォルムは全体的に丸みを帯びていて優しい印象があります。
便器の素材は陶器ですが、セフィオンテクトという素材で表面が覆われているので3メーカーの中で一番表面の凹凸が少ないです。凹凸が少なく表面がつるつるしているので洗浄水だけで汚れが落ち、清潔な状態を保つことができるのです。
また便座の温度や温水の温度が5段階表示になっているため、細やかな設定が可能です。
トイレの機種も豊富でリーズナブルなものから、高級な仕様まで幅広いニーズに対応しています。
LIXILのトイレ
LIXILのトイレは世界最小なコンパクトさが特徴です。陶器の表面はアクアセラミックという素材で覆われていて、陶器に着いた汚れを浮き上がらせ洗浄で流していきます。
非常にお手入れがしやすく、簡単な掃除でキレイを持続することができます。節水性も高く、お尻洗浄のノズルは女性専用と2本にわかれています。便座はリフトアップすることですきまの汚れをキレイに掃除することができます。
Panasonicのトイレ
Panasonicのトイレは全自動お掃除トイレとうたっていて、お掃除の回数は格段に減ります。陶器ではなく有機ガラス系の素材で成形しているため非常に軽く、汚れがつきにくくなっています。また洗浄の際に泡と水が一緒に出てくるうえ、トルネードの水流が汚れを洗い流してくれるのです。流すたびに掃除をしてくれるという意味で全自動おそうじトイレという名がついています。
また便器は一体成型されていますので、汚れのたまりやすい便器の内側や便座の付け根など隙間がなく掃除がしやすく設計されています。3社の中で便座の形状が一番大きいため、イスに座っているかのような安定感があります。
システムキッチン、ユニットバス、トイレはそれぞれのメーカーで得意分野、特徴などが異なります。使いやすさは人それぞれですので、リフォームをするときは各メーカーのショウルームで実物の感触や使い勝手、色柄など細かく確認することがとても大切です。